さすがに更迭の措置は素早かったが、そもそもこんな人物をトップに据えていたこと自体が大問題である。
論文の要旨だけを読ませてもらい、本文は未読だが、読むまでもなく、空幕長として日本国憲法下で働く自衛官として失格である。
こんな考え方を懸賞論文に応募という形で、堂々と展開されては政府の面目はない。1995年当時、村山富市首相が「戦後50周年の終戦記念日に当たって」の談話で示した日本政府の基本的戦争責任に対する見解に真っ向から喧嘩を売る内容である。
この人物は前にも「一部隊員の士気が下がる。『そんなの関係ねえ』だ」発言を司法判断(イラク空幕活動は違憲)に対して投げかけ物議を醸していた。確信犯ほど困ったものはない。
なぜ、こんな政府に対する暴挙を堂々と行う人物を航空自衛隊のトップに任命していたのか。
自民党政府は腹の中では、田母神航空幕僚長と同じ考えを持っているからではないのか。そう考えると空恐ろしい。麻生首相の国連演説での「集団的自衛権」を認めるかの解釈改憲発言と根っこで繋がっていると思われても仕方がない。
憲法改正なしに、なし崩し的に自衛隊を海外に派遣している今の自公政府のやり方が、現場に不満・鬱積を増大させているのであろう。
自衛隊が守るのは、国=国体ではなく主権者である国民一人一人である。この当たり前のことがわからない人間が自衛隊を動かせば「2.26事件」がまた起こる。
全く、防衛大出身の所謂エリートが、実際は公私の立場を弁えることもできないこんな馬鹿者では話にならない。どんな教育を受けてきたのか?個人の資質で済むならことは簡単だが、決してそうではあるまい。
自公政府には再発防止の抜本的な厳正なる対処を望む。対処できなければ、本音は同じと諸外国に危惧されても仕方あるまい。
田母神俊雄航空幕僚長の論文「日本は侵略国家であったのか」の要旨は次の通り。
日本は朝鮮半島や中国大陸に一方的に軍を進めたことはない。日清戦争、日露戦争などによって国際法上合法的に中国大陸に権益を得て、これを守るために軍を配置した。
我が国は蒋介石により日中戦争に引きずり込まれた被害者だ。
日本政府と日本軍の努力で(満州や朝鮮半島の)現地の人々は圧政から解放され、生活水準も格段に向上した。
日本はルーズベルトの仕掛けたわなにはまり真珠湾攻撃を決行した。
大東亜戦争後、多くのアジア、アフリカ諸国が白人国家の支配から解放された。日露戦争、大東亜戦争を戦った日本の力によるものだ。
東京裁判は戦争責任をすべて日本に押しつけようとした。そのマインドコントロールが今なお日本人を惑わせている。自衛隊は領域の警備もできない、集団的自衛権も行使できない、武器の使用も制約が多い、攻撃的兵器の保有も禁止されている。がんじがらめで身動きできない。このマインドコントロールから解放されない限り、我が国を自らの力で守る体制がいつになっても完成しない。
多くのアジア諸国が大東亜戦争を肯定的に評価していることを認識する必要がある。我が国が侵略国家だったなどというのはぬれぎぬである。
asahi.com より引用
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